アルコール性認知症になってしまった場合、完全にお酒を断つことが治療していく上でとても重要なポイントになります。しかし、一人でいるゆえにどうしてもお酒を飲みたくなってしまったり、家族が協力するにも限界を感じるようなことがあります。そのような場合には相談窓口や医療機関を活用すると良いでしょう。
アルコール性認知症の治療に役に立つ相談窓口に「精神保健福祉センター」があります。精神保健福祉センターは、各都道府県の保健センターの中にあるアルコール依存症などの問題について相談できる窓口のことですが、地域や施設によって名称が異なる場合もあります。精神保健福祉士センターでは、アルコール依存症に関する情報だけでなく、管轄地域内での自助グループの紹介なども行ってくれます。さらに精神保健福祉センターでも治療カリキュラムや家族向けのセミナーなどが開催されています。
自助グループはアルコール性認知症治療において大きな助けになります。グループの規模や活動地域、入会条件や活動内容などはグループによって違いがあります。自分に合ったグループを見つけることも精神保健福祉センターが助けてくれます。
そして、アルコール性認知症の治療をする上では医療機関を賢く選ぶことも重要です。医療機関を選ぶ時はアルコール依存症の治療に関する専門的な知識やプログラムを持つ機関を優先すると良いでしょう。医療機関に関する情報があまりない場合には精神保健福祉センターや保健所で尋ねることができます。医療機関はアルコール性認知症患者本人の受診はもちろんですが、受診前に家族が相談することもできます。